辞めたい気持ちは、たいてい複数の理由が混ざっています。混ざったまま決めると、次の職場で同じことが起きます。ここでは理由を分解し、変えられるものと変えられないものを切り分ける手順を示します。
理由を4つに分解する
最初にやることは、辞めたい理由を書き出して分類することです。分類の枠は、業務量(人員配置・記録・夜勤)、人(上司・同僚・入居者やご家族)、条件(給与・休日)、体調(腰痛・睡眠)の4つで足ります。
書き出すと、たいてい2つ以上に当てはまります。そのうちどれが一番重いかを決めると、次に取るべき行動が変わります。
例えば「夜勤がつらい」は、シフトの問題に見えて、実際は夜勤帯の職員数が足りないという配置の問題であることがあります。分解しないと、次の職場でも同じ選び方をしてしまいます。
職場を変えれば解決することか
分解したあとに考えるのは、それが職場を変えることで解決するかどうかです。給与体系、人員配置、夜勤の回数、記録の方法、施設の方針。これらは施設ごとに違うため、変えれば解決する可能性があります。
一方で、身体介護そのものの負担、看取りに立ち会う重み、ご家族との関係の難しさ。これらは施設を変えても大きくは変わりません。この場合は、働き方(デイサービス、訪問介護、相談職など)を変えるほうが効果があります。
「施設を変える」のか「働き方を変える」のか。この区別をつけておくと、探す求人の範囲が定まります。

動く前に試せること
転職は選択肢のひとつですが、唯一の手段ではありません。同じ法人内での異動、夜勤回数の相談、配属フロアの変更。これらで状況が変わることもあります。
上司への相談は、感情ではなく事実で伝えると通りやすくなります。「つらいです」ではなく「今月は夜勤が6回で、うち4回が1人体制でした」のように、具体的な数字を示します。
相談した結果が変わらなかったとしても、それ自体が判断材料になります。「相談しても変わらない職場だ」とわかれば、転職の決断がしやすくなります。
相談して変わらなかったという事実は、次に進む理由として十分です。
体に影響が出ているとき
腰や膝の痛みが続いている、睡眠が取れない、食欲がない、出勤前に体調を崩す。こうした状態が2週間以上続いているなら、判断より先に休むことを考えてください。
介護は身体を使う仕事です。痛みを我慢して続けると、回復に時間がかかる状態になることがあります。まず医療機関で診てもらい、必要なら業務の調整を申し出てください。
判断力が落ちている状態で転職先を選ぶと、条件の見落としが起きます。焦って決めた転職ほど、短期間で辞めることになりやすい傾向があります。
続けると決めた場合
整理した結果、今は続けると決めることもあります。その場合は、期限を決めておくことをおすすめします。「あと半年やってみて、状況が変わらなければ動く」といった形です。
期限を決めずに続けると、不満を抱えたまま時間だけが過ぎます。期限があれば、その間にできる準備(資格取得、情報収集、貯蓄)に集中できます。
続けると決めた場合でも、求人を見る習慣は持っておいて損はありません。相場を知っておくことは、今の職場を評価する基準になります。
決断のための最終チェック
- 辞めたい理由を4つに分類し、最も重いものを特定した
- それが施設を変えて解決することか、働き方を変える必要があることかを判断した
- 法人内での異動やシフトの調整を検討した(または相談した)
- 腰痛や睡眠など、体調に影響が出ていないか確認した
- 転職する場合の希望条件を、数字で書き出した
- 続ける場合は、次に見直す時期を決めた
よくある質問
- 辞めたい理由が整理できません。
- 業務量・人・条件・体調の4つに分けて書き出してください。最も重いものが特定できると、次に取るべき行動が決まります。
- 腰痛が続いている場合はどうすればよいですか。
- 判断より先に医療機関で診てもらってください。我慢して続けると回復に時間がかかる状態になることがあります。
- 続けると決めた場合はどうすればよいですか。
- 次に見直す時期を決めてください。その間に資格取得の準備を進めると、時間を前向きに使えます。
最終更新日:2026年9月8日
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